改良グリッドレス法による複雑形状および自由表面を含む流体計算法の研究

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13750849
• Research Category: Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
• Research Institution: Tottori University
• Principal Investigator: 秋元 博路 鳥取大学, 工学部, 講師 (20283971)
• Keywords: メッシュレス / グリッドレス / 自由表面

Research Abstract

複雑な3次元形状周囲の流れや、自由表面や物体の移動変形を含む流れの数値解析では、流体計算のための格子生成が問題となっている。流体数値シミュレーションの様々な手法が発展してきたが、複雑な境界形状や、その移動変形に対して計算格子が対応できないためにシミュレーションを応用できない現象が数多く存在する。これに対し、格子生成の問題を回避するため、計算格子を使わない解析手法が各種提唱されており、これらはメッシュレス法と総称される。
本研究では、メッシュレス法の1つであるグリッドレス法に着目し、特に、薄い速度境界層と自由表面問題へのグリッドレス法の展開を検討している。これまでのメッシュレス法は、空間解像度は等方的であり、境界層内のように物理量の変化率が方向により著しく異なる場合は、非常に効率が悪い。また時間変化する境界へのメッシュレス法の適用は、単純なものに限られている。
本年度は、3次元グリッドレス法の基本的な計算手法と、3次元空間に計算点を配置する方法の検討を行った。計算点自動配置法の検討として、物性シミュレーションで用いられるモンテカルロ法の一種を用いる手法を開発した。これは結晶成長に類似のメカニズムにより計算点配置を制御する方法であり、これを進めれば、境界形状の変化に自動的に追随する計算点群の生成が可能となる。この事については、中間段階の成果を論文発表する準備を行っている。