2001 Fiscal Year Annual Research Report
光電磁界センサアレー型超解像ボアホールレーダへの偏波計測の導入
Project/Area Number |
13750860
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
海老原 聡 東北大学, 東北アジア研究センター, 助手 (20301046)
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Keywords | 光電界センサ / ボアホールレーダ / 指向性アンテナ / アレーアンテナ |
Research Abstract |
本研究は、波の偏波状態が反射時に大きく変化するような物体、すなわち複雑な形状をもつき裂や断層などの3次元位置・形状推定を可能にすることを目的とする。本課題申請時の予定では、平成13年度に、「ループアンテナ型光磁界センサ」と「ダイポールアンテナ型光電界センサ」の実験と理論による検討、信号処理法の開発を予定していた。また、平成14年度に、レーダゾンデの試作、フィールド実験を予定していた。しかし、本年度はダイポールアンテナ型光電界センサだけを用いたレーダゾンデの試作とそのフィールド実験を先行させて行うことにした。これは、フィールド実験を早期に行うこと問題点を早期に発見し、研究の見通しをよくする狙いがある。以下に、本年度の成果を以下に列挙する。 「ダイポールアンテナ型光電界センサ」の理論的検討 モーメント法を用いることで、ダイポールアレーが坑井内にある場合のアンテナ特性の解析を可能にした。さらに、複素積分で積分経路を変更することで計算の高速化をした。 レーダゾンデの試作 4素子のアレー計測が可能なレーダゾンデを試作した。また、ゾンデに方位計を装備し、送受信信号と方位計信号の光伝送をしている。最深23mで測定可能である。 大学構内実験場での物体3次元位置推定 大学構内に造成した坑井を用いて、坑井から1mはなれた場所にある空洞の3次元位置推定が可能であることを示した。 岩手県釜石鉱山内におけるフィールド実験 花崗岩中に坑井が存在する釜石鉱山内の実験場で境界層、き裂の3次元位置計測のための実験を行った。実験データは現在解析中である。 以上のように、申請当初に平成14年度に予定していた項目を平成13年度に行ったことになる。平成14年度に、現存するレーダシステムに「ループアンテナ型光磁界センサ」を導入することを検討する。最終的には、申請書どおりに、ループアンテナとダイポールアンテナを用いたアレー型ボアホールレーダを完成させ、その有効性をフィールド実験で実証する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S.Ebihara, M.Sato: "Application of an Optical Electric Field Sensor Array for Direction of Arrival Estimation in a Borehole"Proceedings of the international Geoscience and Remote sensing Symposium, Sydney, Australia, 9-1 3 July, 2001. 1-3 (2001)
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[Publications] S.Ebihara, M.Sato: "Directional borehole radar with an optical electric field sensor array"Proceedings of Progress in Electromagnetic Research Symposium, Osaka, Japan, 1 8-22 July, 2001. 357 (2001)
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[Publications] 海老原聡, 佐藤源之: "光電界センサアレー型ボアホールレーダによるMUSIC法を用いた3次元物体位置推定"電子情報通信学会信学技報. SANE2001-6 7(2001-10). 115-120 (2001)
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[Publications] Satoshi EBIHARA, Weng Cho CHEW: "Fast Evaluation of Sommerfeld Integrals for Modeling Dipole Antenna Array in a Borehole"電子情報通信学会総合大会、東京、3月27-30日. (発表予定). 1 (2001)