2001 Fiscal Year Annual Research Report
海藻の食物繊維ならびにポリフェノール化合物の消化管内における有用性に関する研究
Project/Area Number |
13760154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | 東京水産大学 |
Principal Investigator |
吉江 由美子 東京水産大学, 水産学部・食品生産学科, 助手 (40293097)
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Keywords | 海藻 / 食物繊維 / ポリフェノール |
Research Abstract |
これまでに食用海藻を試料としてそれらの食物繊維ならびにポリフェノール化合物の分布を調べました。この際に、原料としてアオサとヒトエグサが混ぜられている青海苔などの商品を避けるため、これらの原料を実際にサンプリングしました。これらの分析の結果、陸上植物に比べて多量の水溶性食物繊維を含むこと、異なる種類のポリフェノールを多く含むことが明らかになりました。ポリフェノールによる抗酸化性の発現に関する研究に関しては2001年10月に横浜で行われた70th anniversary of The Japanese Society of Fisheries Science International Commemorativeで"Antioxidative or prooxidative effects of seaweed fractions in oil emulsion model"の表題で発表し、2001年10月に京都で開催されたInternational Symposium on More Efficient Utilization of Fishe and Fisheries Products"では"Polyphenolic compounds from seaweeds : Distributions and their antioxidative effects"の表題で発表しました。これらの研究はすでにProceedingとして受理され、2002年のFisheries Science Supplementとして公表される予定です。食物繊維に関する研究では脂質代謝に及ぼす影響に視点をおき、食物繊維による胆汁酸の吸着などについて検討しました。試験管内実験においてこの検討を行った結果をまとめ、Fisheries Scienceに発表しました。引き続き動物実験を行い、どのような状態の食物繊維が健康にいいのかを明らかにしようと試みております。現在は、これらの海藻の加工に視点を置き、食物繊維の粒子のサイズが異なることでどのように水溶性食物繊維の溶出が異なり、また水溶性食物繊維の粘性によってそれらの生体に及ぼす影響が異なるのか、などを検討しております。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] W.Wang, M.Onnagawa, Y.Yoshie, T.Suzuki: "Birding of bile salts to soluble and insoluble dietary fibers of seaweeds"Fisheries Science. 67・6. 1169-1173 (2001)