2001 Fiscal Year Annual Research Report
農作業受委託における地域内協定料金の設定水準が地域稲作に及ぼす影響の計測
Project/Area Number |
13760158
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
香川 文庸 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (10291238)
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Keywords | 農作業受委託 / 協定料金 / 地域稲作 / 地域経済 / 生産性 / 生産構造 / 公的地域主体 |
Research Abstract |
平成13年度の主な研究実績は以下のとおりである。 1.協定料金の設定水準が実勢料金に大きな影響を及ぼすことを理論的・実証的に明らかにした。まず、農作業受委託市場が不完全であり、純粋な市場メカニズムが料金に対して働かないことを明らかにし、そうした状況では農作業受託主体も委託経営も農作業料金の妥当な水準に対して正確な情報を有しておらず、したがって協定料金が設定・公示された場合には、その水準が地域内で一定のスタンダードとして機能することを理論的に明らかにした。次いで、各種統計資料の加工・組み替えによって協定料金の遵守状況を検証し、実際に協定料金が実勢料金に対する目安・基準として機能していることを確認した。 2.現に農作業受委託が活発に行われており、今後、一層の展開を期待すべき地域であり、協定料金の設定が実際に行われている地域を選定するために各地の研究者から現地情勢に関するヒアリングを行い、事例地域選定のための情報収集を行った。 3.農作業受委託の進展によって地域農業を維持・発展させることの論理や有効性を明確にするために、各種の研究会に参加し、知識・情報収集に努めた。また、関連データ・統計資料の収集を行った。 4.協定料金の設定水準が地域農業・地域稲作に及ぼすインパクトを計測するための分析モデル(シミュレーションモデル)の構築を試みた。この作業は平成14年度も継続して行う。 なお、上記作業の成果は平成14年度の研究成果と合わせて公開する予定である。
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