2001 Fiscal Year Annual Research Report
新規生体内分子NUCLINGの発生分化における役割と情報伝達経路の解明
Project/Area Number |
13770059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
坂井 隆志 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助教授 (80284321)
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Keywords | Nucling / Knockout mouse / embryonal carcinoma(EC)cells / cardiac muscular differentiation / apoptosis / caspase pathway / yeast two hybrid system |
Research Abstract |
1.gene targetingという遺伝子工学の手法を用いることによって、Nucling遺伝子欠失マウスの作成に成功した。現在このマウスを用いて同遺伝子の生理的機能を解析中である。 2.マウス胚性腫瘍細胞クローンであるP19未分化細胞系において、心筋系への分化誘導に伴い同遺伝子の発現誘導がもたらされることが明らかとなった。また同遺伝子は胚発生の初期よりその発現量は漸増傾向にあり、成熟マウスにおいては特に心筋・骨格筋等の筋肉系組織で強く発現していることが明らかとなった。現在この成果をまとめて公表するための投稿準備中である。 3.同遺伝子の細胞死apoptosisへの関与を強く示唆する複数のデータを得ることに成功している。本遺伝子は種々の細胞死誘導刺激で転写レベル及び蛋白レベルでその発現が増強されることが確認出来た。また本遺伝子の細胞死活性はカスパーゼ系と関係していることを示す知見を得ている。現在この成果を公表するための投稿準備中である。 4.Yeast two hybrid系を用いて、同遺伝子と相互作用するマウス由来の種々の蛋白分子を同定することに成功した。その中には未知の蛋白も複数存在し、また既知の蛋白としてはapoptosisに直接的及び間接的に関与していると思われるものが幾つか確認出来た。現在これらの蛋白との生体内における相互作用および、それらの生理的意義について解析中である。
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