2001 Fiscal Year Annual Research Report
X線結晶解析及び、部位特異的変異法によるキサンチン脱水素酵素の構造・機能の研究
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13770063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
岡本 研 日本医科大学, 医学部, 助手 (60267143)
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Keywords | キサンチン脱水素酵素 / キサンチン酸化酵素 / X線結晶構造解析 / 阻害剤 |
Research Abstract |
本研究の目的はキサンチン脱水素酵素の活性酸素生成機構を結晶構造、部位特異的変異酵素解析の両面より明らかにし、さらに生体内での活性酸素生成を抑制する新規薬剤の開発の基礎データを得ることである。 平成13年度は生体内でのキサンチン脱水素酵素の生成物であるNADHとの複合体、反応中間体のよいモデルになると考えられているアロプリノール、4アミノ6ハイドロキシピラゾロピリミジンとの複合体の結晶を作成し、スプリング8にて採取したデータをもとに結晶構造を決定した。これらの結果より本酵素の持つ2個の活性中心(FAD,モリブデン)それぞれの反応機構、活性酸素生成機構についての重要な知見を得ることが出きた。 さらに、日本国内において新規に開発され、抗痛風としての臨床利用が期待されている阻害剤BOF-4272,TEI-6720,Y-700についても酵素との複合体の結晶作成、構造を決定した。これにより上記阻害剤の阻害機構を知ることが可能になり、より強力な阻害剤開発に向けての知見を得ることが出来た。 活性酸素生成に関与していると考えられているアミノ酸残基を部位特異的に変換した変異酵素を昆虫細胞にて発現させ、現在結晶化の条件を検討中である。
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