2001 Fiscal Year Annual Research Report
新規低分子量G蛋白質DexRas1とグルココルチコイドの細胞骨格・接着制御機構
Project/Area Number |
13770071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
海川 正人 琉球大学, 医学部, 助手 (00325838)
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Keywords | Dexras1 / デキサメタゾン / 細胞骨格 / 細胞接着 / Yeast Two-Hybrid |
Research Abstract |
Dexras1は、合成グルココルチコイド剤デキサメタゾンによってその発現が誘導される新しいRasファミリー蛋白質であり、グルココルチコイドの細胞接着制御機構に関与する可能性が高いと考えられる。Dexras1は、Rasのアミノ酸32-40番に相当する標的分子結合領域のうち3アミノ酸がRasと異なっており、Rasとは異なる標的分子と相互作用する可能性が高い。また、他のRasファミリー蛋白質には無い特異なC末端領域を持ち、Rasとは異なる活性制御を受けている可能性がある。 私共の研究室ではグルココルチコイドによる細胞接着や細胞骨格の制御におけるDexras1の関与の可能性について検討するため、Mouse embryoおよび、human heart cDNAライブラリーからDexras1全長をbaitとしてYeast Two-Hybrid法を用いたDexras1相互作用分子の検索を行った。その結果、Dexras1と相互作用する分子として、コイルドコイル構造を持つPIBF1、C末端側にHECT(homologous to E6-AP carboxyl terminus)ドメインを持つEDD、及びアネキシンVIを見出した。このうちC末端領域を欠いたDexras1をbaitとして用いた解析より、EDDはDexras1のN末端(Ras相同)領域と相互作用する事が明らかになった。このことから、EDDはDexras1の標的蛋白質である可能性があると考え、現在、解析を進めている。
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