2001 Fiscal Year Annual Research Report
IL-18による破骨細胞の骨収吸抑制の分子機構の解明
Project/Area Number |
13770117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
山田 直子 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (10319858)
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Keywords | インターロイキン18 / インターロイキン12 / 破骨細胞 / 骨吸収 |
Research Abstract |
インターフェロン(IFN)-γ産生誘導因子として単離されたインターロイキン(IL)-18は、種々の細胞で産生され、免疫系での作用のほか種々の作用を示すことが報告されている。これまでに骨においてIL-18は破骨細胞の分化を抑制する作用を示すことが明らかにされているが、骨吸収活性に及ぼす効果は不明であった。しかし、我々はIL-18の成熟破骨細胞の骨吸収活性に及ぼす作用を検討し、1)IL-18は破骨細胞活性を抑制する 2)このIL-18の作用はIL-12により相乗的に増強される 3)破骨細胞自身はIL-18の標的細胞である事を明らかにした。 本研究の目的はそのIL-18の破骨細胞活性抑制の機構を解明することである。本年度は、sRANKLとM-CSFを用いて、破骨細胞前駆細胞から高い骨吸収活性を示す成熟破骨細胞を誘導する培養条件を検討するとともに、破骨細胞の骨吸収に関与する遺伝子群の発現に及ぼすIL-18の影響について検討した。破骨細胞前駆細胞を含む細胞群として(1)マクロファージ細胞株 (2)骨髄細胞 (3)骨髄細胞中の接着性の強い細胞を用いた。どの細胞群を用いても破骨細胞分化は誘導された。それらの破骨細胞の骨吸収活性は(1)、(3)の細胞を用いたときは低かったが、(2)の細胞を用いると実験目的に十分な骨吸収活性を示す破骨細胞が得られた。そこで、この破骨細胞にIL-18を添加し、骨吸収に関与する遺伝子(c-src,カルシトニンレセプター、カテプシンK)の発現についてRT-PCRで検討したが、それらの発現量に変化はみられなかった。現在Differential Display法によりIL-18の破骨細胞抑制機構に関与する遺伝子を検索する準備を進めている。
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Research Products
(1 results)