2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13770129
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
度会 雅久 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (40312441)
|
Keywords | レジオネラ菌 / 細胞内寄生菌 / マクロファージ |
Research Abstract |
レジオネラ菌のマクロファージ内増殖のメカニズムを解明するために、本菌の細胞内増殖に関与すると考えられているDot蛋白質群の構成因子であるDotHおよびDotO蛋白質に着目してその解析を行った。これら2つの因子の欠損変異株はマクロファージ内増殖能を欠いており、DotHとDotOは本菌の細胞内増殖に必須であることが示された。さらに DotHおよびDotOに対する抗体を作成し、本菌の感染過程におけるこれら2つの因子の発現を蛍光抗体法によって検討したところ、マクロファージ感染22時間後において本菌の表層に発現することが認められた。一方、感染22時間以内においては菌体表層にDotHおよびDotOの発現は認められなかった。感染22時間後の菌をマクロファージ内から分離し、電子顕微鏡で観察したところフィラメント状の構造物が観察された。これらのフィラメント状構造物はDotHとDotOに対する特異抗体に反応することが認められた。菌体表層にDotHとDotOを発現している菌をマクロファージに再感染させたところ、DotHとDotOは菌体表層から速やかに消失した。以上のことから、DotHおよびDotOはマクロファージ内増殖後菌体表層に発現し、マクロファージから離脱する時に作用している可能性が示唆された。また、再感染時にDotHおよびDotOがマクロファージ表層に何らかの作用を及ぼしている可能性も考えられた。今後は本菌のマクロファージ侵入時における病原因子の役割を検討する必要性があると考えられた。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Masahisa Watarai: "Formation of a fibrous structure on the surface of Legionella pneumophila associated with exposure of DotH and DotO proteins after intracellular growth"Molecular Microbiology. 39・2. 313-329 (2001)
-
[Publications] Masahisa Watarai: "Legionella pneumophila is internalized by a macropinocytotic uptake pathway controlled by the Dot/lcm system and the mouse Lgnl locus"The Journal of Experimental Medicine. 194・8. 1081-1095 (2001)