2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13770137
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
金子 正裕 北里大学, 理学部, 助手 (30327449)
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Keywords | 結核菌 / 糖脂質 / TLR / LAM / PIM / TDM |
Research Abstract |
結核菌の表層に存在する代表的な糖脂質としてミコール酸含有糖脂質のtrehalose6,6'-dimycolate(TDM)とリン脂質のphosphatidylinositol mannoside(PIM)を構成成分とするlipoarabinomannan(LAM)を選び、これらをw/o/w型エマルジョンとして静脈内に投与したときの肺肉芽腫形成について検討した。Toll-like receptor 4(TLR4)が欠損したC57BL/10ScCr(B10Cr)マウスとその対照となるC57BL/10ScSn(B10Sn)マウスにTDMを投与すると両マウスとも肺肉芽腫の形成を誘導した。LAMを投与したときにも肉芽腫形成を認め、LAMの脂質部分を構成するPIMにおいても強い活性を示した。このことはPIMがLAMの肉芽腫形成のための活性中心であること、LAMの肉芽腫形成にTLR4は関与していないということを示唆している。肉芽腫形成に重要な役割を果していると考えられている腫瘍壊死因子TNF-αの関与を検討するために、糖脂質を静脈内に投与し2日後の肺ホモジェネート中のTNF-αレベルを測定した。TDMは高いTNF-α誘発活性を示した。また、PIMも同程度の活性を示したが、高分子量のLAMはPIMより低い活性であった。さらにPIMに特異性を示す単クローン抗体を用いてPIMによるTNF-α産生の阻害作用を調べた。3クローンの内、1クローンは完全に阻害し、1クローンは中程度の、1クローンは全く阻害活性を示さなかった。以上の結果からLAMはTLR2を介してシグナルを伝達していること、LAMの肉芽腫形成にPIMが重要な部位であることを明らかにした。
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