2001 Fiscal Year Annual Research Report
低濃度LPSに反応するB-1細胞のCD14を介したシグナル伝達経路の解析
Project/Area Number |
13770138
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
杉山 剛志 愛知医科大学, 医学部, 助手 (70268001)
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Keywords | Lipopolysaccharides / B-1 cell / Toll-like receptors / Interferon-γ / Signal transduction / Mitogen-activated protein kinase |
Research Abstract |
B-1細胞はいわゆる普通のB(B-2)細胞とは異なり、個体発生初期にB細胞の主体を占め、成熟個体では抹消に分布したB-1細胞が自己再生によって維持される。B-1細胞は一般にT細胞非依存性に低親和性のIgMを産生し、自然免疫に関わるといわてれいる。TH2.52はLPSに反応してIgMや種々のサイトカインを産生するB細胞株であるが、我々はこの細胞株がB-1細胞の特徴を持つこと、さらに、CD14を発現しており、低濃度LPSに反応しNF-κBの活性化、細胞増殖を起こしこれらの反応は抗CD14抗体で抑制されることを報告している。本研究ではこのTH2.52のLPS刺激応答におけるシグナル伝達とToll様受容体の発現、MAPキナーゼの活性化との関連について検討を行った。 TH2.52のmRNAを抽出し、RT-PCRによりRP105、TLR4及びMD-1とMD-2の発現を調べたところ、これらすべての発現が確認された。MAPキナーゼのERK1/2はLPS濃度依存的にリン酸化され、刺激後45分においてもっとも強く活性化された。さらに抗CD14抗体10μg/mlで細胞を処理した後LPS10ng/mlを加えるとLPSのCD14への結合を抑制するクローン4C1はERKのリン酸化を抑制したが、LPSの結合を阻害しないrmC5-3ではERKのリン酸化は抑制されなかった。MAPキナーゼ、SAPK/JNKについても同様の結果が得られた。これまでの報告によると、マクロファージではTLR4-MD-2複合体が、B細胞ではTLR4-RP105-MD-1複合体がLPSのシグナル伝達に重要であるとされているが、B-1様細胞株TH2.52において両者の受容体とCD14の発現が確認され、LPSに対してどちらの経路でシグナル伝達がなされているか興味深く、現在解析を行っている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Koide N, Sugiyama T, Kato Y, et al.: "Mouse B1 cell line responds to lipopolysaccharide via membrane-bound CD14"J Endotoxin Res. 7・1. 39-43 (2001)
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[Publications] Sugiyama T, Koide N, Chakravortty D, et al.: "The expression of membrane-bound CD14 renders mouse B-1 cells susceptible to LPS"J Endotoxin Res. 7・3. 223-226 (2001)