2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13770161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
星野 克明 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (50324843)
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Keywords | 免疫学 / Toll-like receptor / 樹状細胞 / 自然免疫 / 分子生物学 |
Research Abstract |
自然免疫反応を誘起するTLRファミリーは哺乳動物で12個存在し、それぞれが病原体等の非自己成分を認識していることが明らかとなりつつある。これらのTLRに特異的なリガンドを用いて樹状細胞を刺激すると樹状細胞は成熟分化する。本研究では、野生型マウス、MyD88遺伝子欠損マウスおよび種々のTLR欠損マウス由来の骨髄細胞をGM-CSF存在下で培養し分化誘導した骨髄由来未熟樹状細胞を用いている。TLR4のリガンドとしてLPS、TLR2のリガンドとして合成リポペプチド、TLR9のリガンドとしてCpG oligo DNAを用いて樹状細胞を刺激し、成熟分化に伴い発現誘導される遺伝子について、遺伝子サブトラクション法を用いて検討を行った。その結果、刺激を行うリガンドの種類により、発現する遺伝子の種類や時間的なパターンに特徴が見られた。 1,TLR2のシグナルはMyD88に依存しており、MyD88欠損マウスでは遺伝子の発現誘導が見られなかつた。発現する遺伝子の種類は炎症性サイトカイン等であった。 2,マウス腹腔内マクロファージでは、TLR4のシグナルにMyD88依存的およびMyD88非依存的シグナル伝達系路があることが示されていたが、それは樹状細胞でも確認された。MyD88非依存的なシグナルにより炎症性サイトカイン等が誘導され、MyD88非依存的なシグナルにより、まずインターフェロン-β(IFN-β)が誘導され、そのIFN-βにより2次的にインターフェロン誘導性遺伝子(IP-10,GARG16等)が発現することが明らかとなった。 3,TLR9のシグナルはTLR2と同様にMyD88に依存していた。また遺伝子発現の時間的なパターンは、TLR2やTLR4に比べて遅延していた。TLR9のシグナルにより特異的に発現する遺伝子について、全長をクローニング中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Taro Kawai: "Lipopolysaccharide stimulates the MyD88-independent pathway and results in activation of IFN-regulatory factor 3 and the expression of a subset of lipopolysaccharide-inducible genes"The Journal of Immunology. 167・10. 5887-5894 (2001)
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[Publications] Tsuneyasu Kaisho: "Endotoxin-induced maturation of MyD88-deficient dendritic cells"The Journal of Immunology. 166・9. 5688-5694 (2001)