2001 Fiscal Year Annual Research Report
親子喫煙防止教室を核とした学校・家庭・地域の連携に関する研究
Project/Area Number |
13770186
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
関 奈緒 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30270937)
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Keywords | 喫煙防止 / 親子学習 / 連携 / ライフスキル / 家庭内分煙 / 波及効果 |
Research Abstract |
[目的]親子喫煙防止教育の効果を明らかにし、学校・家庭・地域連携による有効な喫煙防止対策を検討する。[方法]本年度は、対象地区の小学校において介入校、対照校を定め、第1ステップとしてクイズ、グループワーク、実験等を用いた親子喫煙防止教室を、第2ステップとしてロールプレイングによる喫煙誘惑への対処法学習(ライフスキル)を介入校で実施した。基礎データとして地区の小4〜中3の全生徒に家庭内喫煙者の有無とその喫煙場所、小児本人の喫煙経験と将来の喫煙意思・家庭におけるたばこの話題出現状況等のアンケートを実施すると共に、住民健診・乳幼児検診を利用し住民の喫煙率、禁煙希望率、家庭内分煙状況を把握し、さらに公共施設の喫煙対策状況を調査した。研究実施に際し、学校・地域・研究の担当者が意識・知識を共有するため、グループワーク形式による目的の確認と実施計画の調整を行った。[結果]小児アンケートの結果、家庭内に喫煙者がいる子どもは全体の74%、その71%で主な喫煙場所が家族の集まる居間等であった。また住民検診・乳幼児検診においても同様の傾向であり、家庭内分煙の不十分さ、家庭における小児の受動喫煙が危倶される現状が明らかになった。小児本人の喫煙意思では、「自分は将来絶対たばこを吸わない」と喫煙を強く否定する回答は、家庭内喫煙者なしの場合は54%であったのに対し、喫煙者ありでは49%と低下し、特に母が喫煙者の場合は31%と20%以上低かった。第1ステップ終了時には、「絶対吸わない」の増加(49%→55%)、理由の変化(「臭い・嫌」など漠然とした回答→「健康に悪い」など健康影響を指摘する回答)、家庭内のたばこに関する話題の増加が介入校で認められた。[次年度計画]本年度と同様の調査により、小児への教育効果、家庭、地域の喫煙対策への波及効果を評価し、学校・家庭・地域連携による効果的な喫煙防止対策を検討する。
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