2001 Fiscal Year Annual Research Report
栄養所要量策定のための基礎代謝量および安静時代謝量の測定システム構築に関する研究
Project/Area Number |
13770199
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Higashi Nippon International University |
Principal Investigator |
二見 順 東日本国際大学, 経済学部, 助教授 (60258829)
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Keywords | エネルギー消費量 / ヒューマンカロリーメーター / シミュレーション / 間接熱量測定法 |
Research Abstract |
間接熱量測定法を用いたヒューマンカロリメーター(IHC : Indirect Human Calorimeter)をコンピュータ上に模擬するシミュレーションプログラムを開発した。研究目的は、シミュレーションプログラムを用いて、IHCを構成する各装置の測定誤差と、IHCで最終的に測定されるエネルギー消費量(EE : Energy Expenditure)の測定誤差との関連を定量的に明らかにすることにある。 IHCは、被験者のEEを長時間(24時間以上)連続して測定するシステムであり、O_2濃度分析計、O_2濃度分析計、流量計、温度計、湿度計、気圧計、そして被験者が快適に滞在できる測定室(約20m^3)から構成される。測定室の給気・排気側におけるO_2・CO_2濃度および流量(約150L/分)を測定することにより、被験者のEEを測定する。IHCの特徴は、1)測定室内のO_2・CO2濃度が常に動的に変化し、2)その変化量が微小(毎分10ppm程度)なことである。このため、EEを厳密に測定するための精度管理に多大な工夫と努力が求められる。 開発したシミュレーションプログラムの特徴は、1)IHCを構成する装置ごとの測定誤差を任意に設定可能とし、2)IHCシステムの時定数(=測定室容積/排気流量)を考慮したEEの動的変化を経時的に算出する点にある。これにより、要求精度を満たすためにどの装置をどの精度まで改良すべきかという情報が得られ、測定システムの効率的な構築につながる。EEの測定誤差にはO_2濃度分析計と流量計の測定誤差が最も影響し、例えば24時間のEEを±0.5%の誤差で測定するには、O_2濃度を±50ppm、流量を±0.7Lの誤差で測定する必要がある結果となった 尚、現在、International Conference of the System Dynamics Society 2002への参加登録中である。
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