2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13770306
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
端山 直樹 東海大学, 医学部, 助手 (40307252)
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Keywords | 呼吸調節 / 気管支収縮 / 迷走神経 |
Research Abstract |
部分体外循環を行い、胸郭の呼吸運動がない状態で気管支の収縮活動を測定すると、気管支の収縮活動は横隔神経活動と同期して認められました。胸腔内圧の影響を受けない場合、気管支の収縮は、横隔神経活動の吸気相中期から始まり、呼気相早期に最大値をとり、その後は指数関数的に弛緩していました。この気管支の収縮活動と、気管支の支配神経である迷走神経肺枝の神経活動の相関について検討を行いました。迷走神経肺枝は胸郭内にあるため、開胸手術を行い、迷走神経肺枝を同定する必要がありました。迷走神経から分枝する迷走神経肺枝は非常に細く、同定は可能でしたが、神経活動を測定するためのprepalationが技術的に非常に困難でした。また、開胸手術による侵襲のため、部分体外循環を行うとイヌのvitalを安定させるのが難しく、多くのイヌで測定が困難でした。そのため、測定可能であった数頭での結果ですが、迷走神経肺枝では、その神経活動が横隔神経活動より遅れて出現していました。このことは気管支の収縮が吸気相中期から始まること肯定していると考えられますが、迷走神経肺枝の活動がどのくらい横隔神経活動より遅れているのか、定量的な検討は、測定可能な頭数が少なかったためできませんでした。また、同様に迷走神経肺枝の活動と気管支の収縮とのtime delayについての定量的な検討もできませんでした。今回の実験では体重10kg程度の中型犬を使用しましたが、prepalationが困難なことからは、当研究を継続するには大型犬の使用も考慮せざるを得ないと思われます。
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Research Products
(1 results)