2001 Fiscal Year Annual Research Report
心房粗動に対する線状焼灼術の不成功因子の解剖学的,電気生理学的検討
Project/Area Number |
13770358
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
籏 義仁 岩手医科大学, 医学部, 助手 (80326678)
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Keywords | 心房粗動 / 線状焼灼 / electroanatomical mapping / 両方向性ブロックライン / pseudo-conduction |
Research Abstract |
心房粗動に対する三尖弁輪(TA)-下大静脈(IVC)間の線状焼灼術後り向万向性ブロックラインの確認にelectroanatomical mapping system(CARTO)を用い,その有用性を検討した. <方法>心房粗動のある12例(男8例,女4例,59±15歳)を対象に,心房粗動中あるいは冠静脈洞遠位部からのペーシング中にCARTOを用いて右心房全体をマッピングした.その後にTA-IVC間をlinear ablationした.心房粗動再発例では前回の線状焼灼の欠損部を同定し同部位に焼灼を追加した.線状焼灼後には,冠静脈洞からのペーシング中にブロックラインの外側(右心房自由壁側)をCARTOでマッピングし欠損部の有無を確認した. <結果>一回の線状焼灼術後では、12例中7例(7カ所)にブロックラインの欠損部を認めた.欠損部にアブレーションを追加し,7例中6例で完全な両方向性ブロックラインの作製に成功した.残りの1例は欠損部を同定できたが,完全なブロックラインを作製できなかった。また両方向性ブロックライン作製に成功した2例にブロックライン外側の興奮様式がIVCまたはEVRからTA方向に変化する現象(pseudo-conduction)が観察された.この2例は従来の多電極カテーテルを用いたマッピング方法ではブロックラインが完全であるか否かの鑑別が困難であると考えられた. <結語>心房粗動に対する線状焼灼術において、CARTOはブロックラインの評価に有用であった.ブロックラインの欠損部を同定できたが,完全なブロックラインを作製できなかった症例を経験した.来年度は線状焼灼術前後に心エコー図検査(組織Doppler法)を用いてブロックラインを評価する.また心、エコー図検査を用いてpseudo-conductionを起こす症例やブロックライン作製に難渋する症例を検討する.
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