2001 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカインによる心筋特異的電位依存性L型カルシウムチャネルの機能調節機序
Project/Area Number |
13770365
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高月 誠司 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60245470)
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Keywords | L型カルシウムチャネル / リン酸化 / ペプチドマッピング / 培養心筋細胞 / サイトカイン / キナーゼ |
Research Abstract |
心筋特異的電位依存性L型カルシウムチャネルは心筋細胞の興奮性、興奮収縮連関を規定する重要なチャネルであるのみならず、その機能異常は不整脈の発生しやすさを規定する因子となっている。近年の解析により、カルシウム電流の調節は主としてα1サブユニットの細胞内ドメインがキナーゼによってリン酸化されることで調節されているとされている。本研究の目的は心筋特異的電位依存性L型カルシウムチャネが、サイトカイン刺激によって活性化される機序を、チャネルのリン酸化に求め、L型カルシウムチャネルの新たな調節系を証明することである。平成13年度には 1 ラット新生児培養心筋細胞の電位依存性L型カルシウムチャネルのリン酸化 ラット新生児培養心筋を正リン酸放射性に標識し種々のサイトカインで刺激した。PMA、angioteinsin IIによる刺激では免疫沈降したL型カルシウムチャネルα1サブユニットはフォルスコリンによるリン酸化より強くリン酸化されていた。これらのリン酸化は必ずしもMEK1阻害薬(PD98059)では抑制できなかった。ERK1/2は活性化されているが、チャネルのリン酸化の全てがERK1/2によるものではないことが示唆された。 2 リン酸化サブユニットの小ペプチド化と薄層2次元展開 リン酸化サブユニットをペプチド片として抽出し2次元の薄層クロマトグラフィーで展開したところ、フォルスコリン、PMA、angiotensin IIによってリン酸化されたチャネルの展開パターンが異なり、それぞれ異なるリン酸化部位があることが示された。
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