2001 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病心の心筋細胞リモデリングにおけるインスリンシグナルの役割
Project/Area Number |
13770370
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
宮崎 秀和 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20277081)
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Keywords | 糖尿病 / リモデリング / 心筋細胞 |
Research Abstract |
Sprague Dawleyラットを用い、コントロール(C)群と糖尿病(DM)群の2群に分け、DM群ではストレプトゾトシン(50 mg/kg)を尾静脈より静注し、糖尿病を発症させた。糖尿病発症4,8,12週後に心エコー検査を施行後以下の実験を行なった。ラット心を摘出しcollagenaseを含むJoklik's mediaで灌流した後、左心室筋を切離し、単離心筋細胞を作製した。1.5%glutaraldehydeで固定した後、組織学的に心筋細胞の長径を測定するとともに、Coulter Channelyzerを使用し平均細胞体積を測定した。平均細胞体積/平均細胞長より平均断面積を算出、さらに平均断面積より平均細胞径を算出した。平均細胞体積、細胞長、断面積、心筋細胞長/平均細胞径を指標とし、心筋細胞のリモデリングについて評価した。さらに、凍結した心室筋をTris buffer内でhomogenizeした後、遠心分離し、上清中のタンパク溶液を抽出した。抗phosphotyrosine抗体を使用して、immunoblotting法を用いてtyrosineのリン酸化の程度を評価するとともに、northern blotting法を用いてc-fos,c-jun発現の程度を評価した。 <結果>糖尿病発症4週で、左室心筋細胞の断面積、径の減少が見られた。しかし、immunoblotting法では、糖尿病発症4週ではtyrosineのリン酸化は、抑制され、northern blotting法でもc-fos,c-jun発現は減少していた。糖尿病発症8、12週後でも同様の結果であった。これらの結果から、早期に起こるtyrosineのリン酸化を介したシグナリングの抑制が、糖尿病における心筋細胞のリモデリングに関与している可能性が考えられた。
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