2001 Fiscal Year Annual Research Report
新規イムノリポソームを用いたフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の治療
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13770573
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大井 淳 東京大学, 医科学研究所, 助手 (20302606)
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Keywords | フィラデルフィア染色体 / 急性リンパ性白血病 / BCR / ABL / STI571 / リポソーム / CD19 |
Research Abstract |
本研究はフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)に対する新たなターゲティング治療法の開発を目的としている。最初にBCR/ABLチロシンキナーゼインヒビター(STI571)を封入したリポソームを作成し、Ph+細胞株に対する効果を検討した。逆相蒸発(REV)法を用いてSTI571封入-トランスフェリン(TF)-PEG-リポソーム、STI571封入-PEG-リポソーム、STI571封入-bareリポソームの3種類のリポソームを作成し、これらを用いてまずPh+細胞株であるK562細胞に対する増殖抑制効果を検討した。フローサイトメトリーにてK562細胞のTFレセプターの発現率(38.6%)を確認した後、MTTアッセイにて上記3種類のSTI571封入リポソームおよび、STI571単独での細胞増殖抑制効果を確認した。細胞増殖抑制効果(%)=(1-サンプル測定値/陰性対象測定値)X100で算出したところ、STI571封入-トランスフェリン(TF)-PEG-リポソーム、STI571封入-PEG-リポソーム、STI571封入-bareリポソーム、STI571単独の細胞増殖抑制効果はそれぞれ55.3%、24.7%、4.0%、41.5%であった。以上より、STI571封入リポソームが作成可能であること、およびin vitroでのTF-PEG-リポソームの有用性が確認されたため、現在TFのかわりに抗CD19抗体を用いた、STI571封入-抗CD19抗体-PEG-リポソームを作成中である。STI571封入-抗CD19抗体-PEG-リポソーム作成後はCD19陽性Ph+ALL細胞株(BV173細胞など)を用いて同様の実験を行う。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Jun Ooi: "Unrelated cord blood transplantation for adult patients with MIDS-related secondary acute myeloid leukaemia"British Journal of Haematology. 114. 834-836 (2001)
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[Publications] Jun Ooi: "Successful allogeneic bone marrow transplantation for hepatosplenic gamma delta T cell lymphoma"Haematologica. 86. E25 (2001)
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[Publications] Jun Ooi: "Successful unrelated cord blood transplantation for relapse after autologous transplantation in non-Hodgkin's lymphoma"Leukemia and Lymphoma. (in press).