2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13770597
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
黒岩 卓 群馬大学, 医学部, 助手 (80323343)
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Keywords | 増殖性糸球体腎炎 / サイトカイン / インターフェロンガンマ |
Research Abstract |
(目的)糸球体や腎間質に浸潤するTリンパ球やマクロファージはTNF-α、IL-1βおよびIFN-γを介し腎細胞を刺激し増殖性糸球体腎炎の発症および進展に重要な役割を果たす。本研究の目的は抗TNF-α、抗IL-1βおよび抗IFN-γ抗体の様々な組み合わせによる増殖性糸球体腎炎モデルの治療効果を検討することである。(方法)増殖性腎炎のモデルとしてMRL/lprマウスが発症するループス腎炎とラットの馬杉腎炎を利用する。治療効果の判定として腎機能(血清クレアチニン、BUN)、尿蛋白量の測定を行う。またパラフィン固定の組織から標本を作製、組織学的検討を行う。また凍結切片にて免疫染色を行い、ケモカインや炎症性接着分子の発現も評価する。 (本年度の研究実績) 1)馬杉腎炎の作成 ウサギにラットより精製した糸球体成分を免疫して抗糸球体基底膜抗体(ネフロトキシン)を作成した。ネフロトキシンを実際にラットに静注し、再現性よく半月体形成性増殖性腎炎を発症することを確認した。 2)抗TNF-α、IL-1β、IFN-γ抗体の準備 抗マウスINF-γモノクローナル抗体はATCC社(アメリカ)よりハイブリドーマを購入、精製した。その他の各種抗体はR&D社(アメリカ)より購入した。 3)抗IFN-γ抗体の投与 抗ラットIFN-γ抗体を馬杉腎炎に投与したところ、腎機能、尿蛋白量、組織学的には効果は認めなかった。今後、抗TNF-α、IL-1β抗体との組み合わせを検討する予定である。また抗マウスIFN-γ抗体単独をMRL-1prマウスに投与し、その効果を現在解析中である。
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