2001 Fiscal Year Annual Research Report
BARD1のSplicing variant, BARD1Δringの機能解析
Project/Area Number |
13770681
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
川本 久紀 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (60308426)
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Keywords | 家族性乳癌 / BARD1 / Splicing / variant / ユビキチンリガーゼ / BRCA1 |
Research Abstract |
BARD1ΔringをpcDNA3 vectorにサブクローニングし、シークエンスの再確認をおこなった。その結果エクソン2-6を欠失したBARD1のsplicing variantで、RING fingerの大部分とAnkyrin repeatを欠失しているがBRCT domainが保持されていることが判明した。In vivoでの発現状況を解析するため抗BARD1抗体を作成した。市販のBARD1抗体はなく、また、これまでに報告されている抗体はエクソン2-6に存在するepitopeを認識するものであるため、C-末端のポリペプチド(CVMSFELLPLDS)に対するラピットポリクローナル抗体を作成した。しかしながら作成された抗体は免疫沈降には使用可能であったが、immunoblottingには使用不可であった。したがって、in vivoのBARD1Δringを検出し得ず、現在新たな抗体による解析を検討中である。BARD1Δringの機能解析はpcDNA3-HA-BARD1Δringを用いて293T細胞内の一過性発現の系にておこなった。その結果、BARD1ΔrinはBRCA1のRINGドメインと結合せず、ユピキチンリガーゼ活性を持たないが、BRCA1およびBARD1 (full length)とともにTriple transfectionするとBRCA1-BARD1に結合しこれを安定化することによってユビキチンリガーゼ活性を高める可能性が示された。これはおそらく最近報告されたようにBARD1のC末端に存在するBRCT domainを介してBARD1ΔringとBARD1が結合することによるものと考えられる。一方、CstF-50との結合が保持されていることからその機能との関連を今後解析する予定である。
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