2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13770706
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
堀江 久永 自治医科大学, 医学部, 助手 (20316532)
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Keywords | プロバイオティクス / 大腸癌予防 / 腸内細菌叢 |
Research Abstract |
当科で根治手術可能なS状結腸癌および直腸癌患者のうちリンパ節転移の無い症例(Dukes AまたはDukes B症例)に本研究について説明し、同意の得られた症例を順次無作為にプロバイオティクス投与群と非投与群(プラセボ群)に分け、術後経口摂取開始時よりそれぞれプロバイオティクス、プラセボの投与を開始した。使用したプロバイオティクスは厚生労働省に認可されている整腸剤ビオスリー【○!R】(Streptococcus faecalis, Clostridium butyricum, Bacillus mesenteric usの凍結乾燥粉末混合物)で通常処方量(3.0g分3)で連日投与した。次にプロバイオティクス投与群と非投与群(プラセボ群)の腸内細菌叢の変化の比較についてであるが、各群とも手術前、術後1ヶ月後、6ヶ月後の糞便の採取保存を開始した。今後採取した糞便の嫌気培養およびDNAクローンライブラリー法を用いた解析を実施し、腸内細菌叢の主要11菌群の解析を行い手術前のデーターをベースに2群間で腸内細菌叢の変化を比較する予定である。さらに手術後1年目の大腸内視鏡検査時に、正常直腸粘膜を生検し、生検組織よりメッセンジャーRNAを採取しcDNAマイクロアレイを施行し上記2群間で大腸癌関連遺伝子(Ras, Apc, hMLH1, hMLH2, ERα, ERβ, TGFα, TGFβ,等)の発現量をプロバイオティクス投与群と非投与群(プラセボ群)で比較する予定であるが、本研究に参加症例にまだ手術後1年経過した症例が無いため、これは主に来年度施行予定である。
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