2001 Fiscal Year Annual Research Report
心臓死肺移植に向けたMOR-14による常温虚血再灌流傷害軽減の試み
Project/Area Number |
13770740
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
加藤 大志朗 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (70315943)
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Keywords | 肺虚血再灌流傷害 / 肺移植 / N-methyl-1-deoxynojirimycin / preconditioning |
Research Abstract |
[背景]ラット左肺虚血再灌流モデルにおいて,N-methyl-1-dcoxynojirimycinを虚血前に投与すると,再灌流後には動脈血酸素分圧が高く,同薬剤は肺虚血再灌流傷害を抑制する可能性がある.[方法]薬剤投与群(n=6)と非投与群(n=6)を失血死させ,37℃で60分の虚血後,ラット肺灌流の用クロス回路で同種血液を用いて,120分間再換気再灌流した.再灌流後の血液ガス,肺動脈圧,最大気道内圧を測定した.[結果]血液酸素分圧(PaO2):再灌流後60分までは,薬剤投与群の方が非投与群より高い傾向が認められたが,統計学的有意差は認められなかった(P=0.061).60分から120分では,徐々に悪化していく傾向が認められた.平均肺動脈圧:時間の経過とともに上昇する傾向があり,薬剤投与群の方が非投与群より高い傾向を認めた.気道内圧:同レベルで推移した.N-methyl-1-dcoxynojirimycinは,再灌流直後の急性期に血液ガスを改善する傾向を認める.
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