2001 Fiscal Year Annual Research Report
神経ペプチド含有血管拡張性神経における神経の再生メカニズムの究明とその臨床応用
Project/Area Number |
13770769
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
貫 慶嗣 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (10325756)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 真一 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (80189000)
|
Keywords | くも膜下出血 / 晩期血管攣縮 / 神経ペプチド含有血管拡張性神経 / 神経再生 / neurotoropin / angiogenesis factor |
Research Abstract |
ラットくも膜下出血モデルにて,神経ペプチド含有血管拡張性神経の再生機構を検討した。CGRP, SP, NPY含有血管拡張性神経の再生機構を確認するため,対照群,晩期血管攣縮から回復した個体,晩期血管攣縮から回復しなかった個体各々からの脳血管標本を摘出した。次にCGRP, SP, NPYに対する抗体を用いた蛍光免疫染色を行い,くも膜下出血後に神経ペプチド含有血管拡張性神経が衰退すること,回復個体では数カ月という長期間をかけて同程度に再生された。次にくも膜下出血後にneurotoropinないしangiogenesis factor処理を行った群においては,脳血管周囲の神経ペプチド含有血管拡張性神経の再生期間の短縮がみられ,すなわち再生促進作用が示唆された。さらに,neurotoropinないしangiogenesis factor各々のinhibitorによる前処置によって再生の促進作用がみられないことから,特異的再生促進作用であると示唆された。 また,くも膜下出血後の脳脊髄液内および末梢血液内におけるneurotoropinならびにangiogenesis factorの血中動態を測定しているが,測定精度が安定せずに調整中である。神経再生に関与するのであれば,くも膜下出血後に少し遅れて増加し,晩期血管攣縮から回復したのちに正常化すると予想される。
|