2001 Fiscal Year Annual Research Report
タンパクキナーゼMEK阻害剤による神経細胞死抑制機構に関する研究
Project/Area Number |
13770784
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
名村 尚武 国立循環器病センター研究所, 放射線医学部, 室長 (30311450)
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Keywords | 神経細胞死 / MAPキナーゼ / MEK・ERK / 虚血 / Hypoxia / グルタミン酸 / 一酸化窒素 / U0126 |
Research Abstract |
MAPキナーゼは細胞増殖因子などの細胞外刺激により活性化され、細胞内シグナル伝達に関与する分子群であり、細胞死などの病理的現象にも重要な役割を果たしていると考えられている。MAPキナーゼ経路は、ERKとそのdirect activatorであるMEKにより構成される。我々はMEKの選択的阻害剤PD98059の脳室内投与によりマウスの一過性中大脳動脈閉塞後の脳梗塞体積が軽減されることを世界に先駆けて報告した(Proc Natl Acad Sci USA 96:12866-12869;1991)。本研究では、マウス大脳皮質初代分散培養系を用いて、無酸素負荷やグルタミン酸毒性、一酸化窒素毒などの虚血に関連すると考えられる細胞傷害性刺激に対する、PD98059やU0126などのMEK阻害剤による神経細胞傷害阻止効果を調べた。9時間無酸素負荷再酸素化24時間後の神経細胞死はU0126により濃度依存性に抑制され、再酸素化1時間後のEPK2のリン酸化上昇抑制と相関した。p38MAPキナーゼ、JNKはこの刺激により顕著なリン酸化レベルの変化もU0126による影響もみられず、両経路の重要性は低いと示唆された。U0126(10uM)はSNP(300uM,5min)による一酸化窒素毒性に対してほぼ完全に24時間後の細胞死を抑制したが、これに対してグルタミン酸(300uM,5min)、NMDA(300uM,5min)、カイニン酸(30uM,24h)などのexcitotoxicityに対しては効果がみられなかった(Proc Natl Acad Sci USA 98:11569-11574;2001)。MEK/ERK経路が一酸化窒素毒による神経細胞死に重要であることがわかった。
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Research Products
(1 results)