2001 Fiscal Year Annual Research Report
ラット重症筋無力症の免疫学的モデルにおける筋弛緩薬の作用
Project/Area Number |
13770826
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
伊藤 博徳 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (20301195)
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Keywords | Effective Dose / 横隔膜 / 抗アセチルコリン受容体抗体 / 重症筋無力症 / 前脛骨筋 |
Research Abstract |
・正常ラットでの筋弛緩薬のEffective doseの定量: 麻酔したラットの坐骨神経に白金電極を装着し,神経を極大上単刺激することで得られる前脛骨筋の筋張力を記録した.この前脛骨筋標本にステロイド系の非脱分極性筋弛緩薬(パンクロニウム,ベクロニウム,ロクロニウム)を持続的に繰り返し投与し,Log-probit法により用量・反応曲線を決定,Effective doseを求めた.また,横隔膜神経も同様に刺激し横隔膜の筋張力を記録した.ここでもステロイド系の非脱分極性筋弛緩薬を持続的に投与し,Effective doseを求め,末梢筋と呼吸筋の相違を比較,検討した.さらに,両筋肉での非脱分極性筋弛緩薬の単回投与によるEffective doseを求め,この結果をもとに等力価の筋弛緩薬を投与した後の回復を比較,検討した.実験を行ったすべての非脱分極性筋弛緩薬で,横隔膜は前脛骨筋よりもEffective doseは大きかった.これは持続投与,単回投与ともに同様であった.筋弛緩からの回復は横隔膜では前脛骨筋より速くなった.各筋弛緩薬の力価はロクロニウム,ベクロニウム,パンクロニウムの順に大きく,従来の報告との違いはなかった. 重症筋無力症ラットモデルの作成: ・アセチルコリン受容体のαサブユニット上のアセチルコリン結合部位(193-200領域)の合成ペプチドを経皮的に投与することにより,阻害型アセチルコリン受容体抗体を侍ったラットの作成を試みている.
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