2001 Fiscal Year Annual Research Report
水不溶性グルカン分解酵素の遺伝子クローニングとその解析
Project/Area Number |
13771081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
森崎 弘史 昭和大学, 歯学部, 助手 (30317581)
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Keywords | Prevotella oralis / ムタナーゼ / デキストラナーゼ |
Research Abstract |
本年度は、Prevotella oralisのムタナーゼ解析を目的に研究を行った。まず、ムタナーゼの基質であるムタンを合成するためにStreptococcus sobrinusの培養上清からGlucosyltransferase(GTF)の部分精製を行った。ムタンは得られたGTFとショ糖を反応させて調製し、ムタナーゼ活性測定の基質とした。ムタンを含む寒天平板上で発育したP.oralisはコロニー周囲にムタン分解に伴うハローを形成することから、この菌のムタナーゼは菌体外に分泌されていると考えられた。そこで、P.oralisを液体培養し、その培養上清からムタナーゼの精製を試みた。しかし、培養上清の硫安画分にはムタナーゼ活性は検出されなかった。次にP.oralisの菌体を超音波破砕し、得られた粗抽出液中の活性を測定したが、この画分にもまたムタナーゼ活性は検出されず、試験管内でムタナーゼ活性を確認することはできなかった。これらの結果からムタナーゼ産生に適したP.oralisの培養条件と活性測定の条件を検討する必要があると考えられた。加えて、P.oralisによる寒天培地中でのムタン分解はムタナーゼ単独によるものではなく、デキストラナーゼなど他のグルカナーゼとの共同作用による可能性も考えられる。そのため、今後はP.oralisのデキストラナーゼの解析も並行して進め、P.oralisによるムタン分解機構を明らかにしていく予定である。
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