2001 Fiscal Year Annual Research Report
歯根膜線維芽細胞が発現するconnexin43の細胞老化に伴う変化
Project/Area Number |
13771109
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山岡 雄司 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50322821)
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Keywords | 歯根膜線維芽細胞 / 細胞老化 / connexin43 |
Research Abstract |
ヒト歯根膜線維芽細胞のConnexin(Cx)43発現と転写因子AP-1(Fos-Jun)との関連について明らかにするために, まず血清刺激を行った後, Cx43蛋白の発現を免疫染色によって, m-RNAの発現をRT-PCRによって経時的に検索した結果, m-RNAの発現に変化はみられないこと, また, Cx43蛋白の発現に関しては, 刺激後12時間まで発現量は減少し, その後12時間で刺激前の状態まで回復することが明らかとなった. c-fosのm-RNAの発現は血清刺激30分後から認められた. 以上のことから, 歯根膜線維芽細胞のCx43の発現にAP-1が関与していないことが示唆された. 血清刺激後のCx43蛋白の減少の原因は, m-RNAの発現量が減少したためではなく, むしろ蛋白分解の亢進によるものと考えられた. また, 老化細胞のCx発現量を正常細胞と比較するために, 老化歯根膜線維芽細胞株を5株確立した. 老化したことの指標として血清刺激後のc-fosのm-RNAの発現がないこと, すべての培養細胞が老化細胞のマーカーであるSA-β-galactosidase染色に陽性であることは確認済みである. 一方, 我々はこれまでに歯根膜線維芽細胞がCx43以外にCx32, Cx40およびCx45を発現することを明らかにしてきた(投稿中). このため, Cx43以外のCxの発現にc-fosが関与しているか現在検討中である.
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