2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13771114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
榮田 智 長崎大学, 歯学部, 助手 (80325662)
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Keywords | CT / 頭頚部癌患者 / 超音波 / 短径 / 異常血管 / 診断基準 / レベル / 転移リンパ節 |
Research Abstract |
この研究では、Peter M Som.らが提唱したCT画像における新しいリンパ節区分を超音波診断に応用し、臨床的に有用か否かの判定を行うことをその目的とした。したがって、初年度はまず、超音波を使った転移リンパ節の診断基準を策定することを目標に研究を行った。 [方法]上記の目的に従って、73名の頭頚部癌患者において、病理学的に転移あるいは非転移が確認された、それぞれ108個ならびに230個のリンパ節(合計338個)を用い、(1)大きさ(短径)(2)異常血管の有無を判定基準として診断精度を検討した。なお検討したすべてのリンパ節は超音波検査と同時に行ったCT検査により得られた画像を基に、I、II、ならびにIII+IVのレベルに分類した。 [結果] 1)大きさのみの診断基準に比べ、血管情報を加味することによって超音波によるリンパ節転移の診断精度を有為に改善することができた。その結果、より小さい大きさの段階で転移リンパ節を正確に診断することが可能になった。 2)解析の結果得られた超音波によるリンパ節転移の診断基準は、(1)レベルIにおいては、短径6mm(2)レベルIIにおいては、短径7mm(3)レベルIII+IVにおいては、短径5mm 以上あれば89%以上のsensitivity、94%以上のspecificityで転移リンパ節と診断できると考える。 [結論]血管情報がリンパ節転移の診断に有用であることが示唆された。この結果をもとに、次年度は初診時の段階で頚部に転移リンパ節を認めなかった(NO患者)を用いてプロスペクティブな研究に進む予定である。
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