2001 Fiscal Year Annual Research Report
培養象牙芽細胞を用いた象牙質形成の臨床応用に関する基礎的研究
Project/Area Number |
13771144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
小泉 忠彦 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (90288077)
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Keywords | Odontoblast / Cytokines / Dentinogenesis / Bisphosphanate |
Research Abstract |
修復象牙質の細胞学的メカニズムを明かにするために、著者らが確立したウシ象牙芽細胞の培養系を用い、種々のサイトカイン(IL-I, TNF-α, PGE_2, IGF-I, TGF-β, PTH)がメディエイターとして象牙芽細胞に働いた結果、象牙質が形成されるという作業仮説を証明する実験を行った。 休止状態と思われる培養3ヶ月の象牙芽細胞に、IL-I, TNF-α, PGE_2, IGF-I, TGF-β, PTHをそれぞれ12時間処理し、さらに24時間培養後に細胞を回収した。さらに、全RNAを抽出しRT-PCR法により石灰化の指標となるタンパク質の発現を調べた結果以下の知見を得た。 オステオカルシンの発現は、IL-IおよびIGF-I刺激により誘導され、BSPは、IL-I, PGE_2およびIGF-I刺激により誘導された。また、IGF-Iは、PGE_2, IL-I刺激により誘導されるという結果となった。以上のことから、長期培養によりタンパク合成能の低化したウシ培養象牙芽細胞は、サイトカインにより刺激され、増殖因子やマトリックスタンパクの合成を再開することが示唆された。また、骨および象牙質におけるビスフォスフォネートの直接的石灰化促進作用を明らかにするために、まずノジュール形成をしたmouse bone marrowを用いそれぞれの濃度のビスフォスフォネートを添加、培養後、上記と同様にRT-PCR法により石灰化の指標となるタンパク質の発現を検索している。
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