2001 Fiscal Year Annual Research Report
顎堤傾斜分析システムを利用した人工歯排列位置の診断方法の開発
Project/Area Number |
13771177
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
村上 格 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (80264448)
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Keywords | 総義歯 / 人工歯 / 無歯顎堤 / 顎堤傾斜 / レーザー / 形状計測 / 人工歯排列 / 診査・診断 |
Research Abstract |
本研究目的は、無歯顎患者全般に対して、無歯顎堤の傾斜を分析するシステムを応用し、咬合力を支持するのに適した平坦な領域を上下顎の臼歯人工歯の排列基準として仮想咬合平面上に設定し、人工歯排列位置を診断する方法について検討することである。 そのために、まず重ねあわせに利用する平坦な顎堤の領域を、上下それぞれの顎堤において決定する必要があると考えた(無歯顎模型の形状計測についての検討)。 そこで、臼歯部人工歯排列を行う際の参考基準として利用する目的で、臨床上予後が良好な症例を代表的症例として選別し、計測範囲の検討後、専用の計測固定治具を作製、現有設備の非接触型形状計測装置(Surflacer)を利用して形状計測を行った。 計測データから顎堤の傾斜度(単位法線ベクトルの角度)を基準とした平坦な領域の解析を行う半自動ソフトウェアを開発し、上下顎の臼歯部人工歯が排列されている顎堤傾斜度について、顎堤の吸収状態(大,中,小)、性別、および顎堤傾斜度の計測部位を要因とした検討を行い、平成13年10月27日日本補綴歯科学会106回学術大会(於、盛岡)にて成果発表を行った。 その結果、臼歯部人工歯が排列されている部分の顎堤傾斜度は上顎では90±10°、下顎では90±20°の範囲であることが示唆された。 今後、この顎堤傾斜度を基準として、仮想咬合平面上に比較的平坦な領域を重ね合わせるためのソフトウェアを検討、開発し、症例ごとの解析方法と、データの保存、呼び出しについての検討、臨床例の解析結果について検討を行う予定である。
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Research Products
(1 results)