2001 Fiscal Year Annual Research Report
陶材前装外冠コーヌスクローネシステムの確立とそのメカニズムの解析
Project/Area Number |
13771187
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
丸谷 善彦 昭和大学, 歯学部, 助手 (00327941)
|
Keywords | コーヌスクローネ / 多目的用金合金 / 外冠前装 / 焼付強度 / 三点曲げ試験 / EDX分析 |
Research Abstract |
本研究では多目的用金合金と専用低融焼付用陶材がコーヌスクローネ外冠前装に適用可能かどうかについてこれまでコーヌスクローネに用いられてきた陶材焼付合金と陶材を用いて比較検討した.多目的用金合金の表面性状の違いによる陶材引張側による三点曲げ試験の焼付強度は,鋳造体焼付面の表面処理をクロスカーバイドバー+アルミナサンドブラスト処理+ボンディング陶材の塗布(条件1)は60.0MPa,クロスカーバイドバー+サンドブラスト処理後(条件2)は45.4MPa,クロスカーバイドバー+ボンディング陶材(条件3)は50.1MPa,クロスカーバイドバー(条件4)は46.4MPaであった.t-検定では条件1と条件2,3,4の間ではの間にはp<0.01,条件2と条件3,条件3と条件4の間にはp<0.05で有意差が認められたが,条件2と条件4には有意差が認められなかった. 焼付強度試験後の各試験片の陶材剥離面の観察では条件1では陶材が金属側に強固に付着していたが,条件2,条件4では陶材は金属表面から剥離していた. 条件1と条件4の焼付強度試験後の破断面のSEM像の観察では,条件1のSEM像では試験片は金属,ボンディング陶材,オペーク陶材,ボディ陶材の4層がみられたが,オペーク陶材とボンディング陶材の境界は不明瞭であった,条件4では金属,オペーク陶材,ボディ陶材の明確な3層がみられた,亀裂線は条件1と条件4ともにオペーク陶材とボディ陶材の界面で消失しており,金属面までは達していなかった.これは500倍に拡大したSEM像でも同様だった.またEDX分析でも条件1と条件4の間には各元素の拡散状態が明確ではなく大きな相違は認められなかった.
|