2001 Fiscal Year Annual Research Report
脳波から観察した歯科診療時における術者の心理状態が患者に及ぼす影響
Project/Area Number |
13771199
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
呉本 晃一 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (90319583)
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Keywords | ストレス / 脳波 / 歯科診療 / 印象採得 / 周波数解析 |
Research Abstract |
歯科診療時の患者のストレスを脳波から観察し,また術者の違いが患者にどのような影響を及ぼすかを観察しようと試みた実験である.従来と異なり,患者のストレス軽減に術者がどのようにかかわっているかを,患者の脳波とともに,術者の脳波をも同時記録し検討することで評価しようとしている.歯科診療時のストレッサーは一連の講座の研究で選択されてきた概形印象採得とした.脳波の記録時に印象採得という動作が入ることから,脳波の導出部位は顔面の表情筋,開口筋等の影響を極力少なくすることと,ストレス反応をα波の変動から観察することを主においたため,頭頂部2箇所,後頭部2箇所の計4箇所とした.脳波の変動分析は周波数解析を主として脳波パワートレンド解析プログラム(Medical Try System社製MTS50002)を購入した. 実験計画段階では,脳波の記録法はテレメトリーを考えていたが,機器の購入が無理であったため講座所有の脳波計を用いて行っている.この脳波計は有線であるため術者の脳波の記録時に印象採得という動作があるため困難であり,現在その方法について改善,検討している.またストレス反応が脳波に影響を与えるという報告は多く見られるが,それがどのように変動するかについての詳細な報告はあまり見当たらない.このことより現在は,ストレス反応が脳波にどのように出現するかを明らかにすることを目的として,本学学生を対象に本講座でこれまでストレス反応を観察する指標に用いられてきた指尖部抹消血流量や心拍数等と脳波を同時記録して,その変動を比較,検討している.
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