2002 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌の中心体構成要素の分子細胞生物学的研究
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13771205
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
狩野 証夫 群馬大学, 医学部, 助手 (20261852)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 口腔白板症 / ルートレット / 孤立線毛 / 中心子 / 中心体構成要素 |
Research Abstract |
1.対象(試料):ヒトロ腔扁平上皮癌7例、ヒトロ腔白板症10例を用いた。コントロールとして7例を用いた。 2.方法:蛍光抗体法;平成13年度に引き続き、上記試料を用いて凍結標本を作成し、criostat(zeiss)にて4umに薄切し、一次抗体(R67、anti-acetylated tubulin)、二次抗体(FITC標識抗体)を用いて染色を行い、観察した。電顕;平成13年度に引き続き、JOEL JEM 200CX型透過型電子顕微鏡にて上記試料を固定、包埋、ウルトラミクロトーム(LEICA)にて薄切後、酢酸ウラン・クエン酸鉛の二重染色し観察を行った。免疫電顕;上記のように薄切後、抗原抗体反応(一次抗体:R67、二次抗体:金粒子標識二次抗体)を行い、封入後、観察を行った。 3.結果:平成13年度に引き続き、試料数を増やし免役組織化学的検討、電顕学的検討を行ったが、免役組織化学的検討では、口腔扁平上皮癌では腫瘍実質部に不規則にルートレットの染色陽性像を認め、全く染色されない部位も存在した。一方、白板症、正常口腔粘膜では基底層における細胞に染色陽性像を示し、基底層より上層ではみられなかった。anti-acetylated tubulinにて孤立線毛がルートレットに存在するかを調べたが、すべての例において認めなかった。電顕所見についてはすべての例において、中心子付随して細胞質先端部において横紋構造をもち、伸長されたルートレットが観察された。免役電顕においても同様であることが確認できた。正常唾液腺構成細胞および唾液腺腫瘍では細胞によってルートレットの形態および長さに有意差が見られたが、ヒトロ腔扁平上皮癌7例、ヒトロ腔白板症および正常口腔粘膜においては明らかな有意差は見られなかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hagiwara H, Kano A, Aoki T, Ohwada N: "Immunocytochemistry of the striated rootlets associated with solitary cilia in human oviductal secretory cells"Histochem Cell Biol. 114. 205-212 (2000)
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[Publications] Hagiwara H, Kano A, Aoki T, Ohwada N, Takata K: "Localization of g-tublin to the basal foot assosiated with the basal body extending a cilium"Histchem J. 32. 669-671 (2000)
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[Publications] Akio Kano, Haruo Hagiwara, Kuniaki Takata, Kenji Mogi: "Immunolocalization of centriole-associated striated rootlets in human submandibular gland cells with and without solitary cilia"The Histochemical Journal. 33. 613-620 (2001)