2001 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウムイオンチャンネルタイプと薬剤性歯肉増殖症のメカニズム
Project/Area Number |
13771224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
成松 雄治 長崎大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10274672)
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Keywords | 薬剤性歯肉増殖症 / 細胞内カルシウムイオン / カルシウムイオンチャンネル / アポトーシス |
Research Abstract |
1.ラット線維芽細胞の培養及び、パッチクランプ法による電気生理学的解析 ラットの口腔粘膜の一部を切除し、歯肉及び頬粘膜の線維芽細胞をout growth法を用いて継代培養した。現在、この細胞を用いてパッチクランプ法による細胞外からのカルシウムイオン流入についての電気生理学的解析を行っている。 2.歯肉由来線維芽細胞の細胞内カルシウムイオンイメージング これらの線維芽細胞について、Fura2-AMをロードし、ARGUS-50/Caにより細胞内カルシウムイオン測定を行ったところ、そのイメージングが可能であった。これに、グルココルチコイドを作用させたところ、細胞内カルシウムイオン濃度は上昇することが確認された。また、Fluo3-AMをロードし、共焦点レーザー顕微鏡での観察も行ったが、同様に細胞内カルシウムイオンのイメージングを行うことができた。 3.グルココルチコイドによるアポトーシスの誘導 この細胞にグルココルチコイドを作用させたが、典型的なアポトーシスは生じにくく、濃度を上昇させても、ネクローシスの割合が増加した。アポトーシス誘導のための別の手法として、エキシマレーザーによる紫外線や抗癌剤などでの誘発を検討している。 今後は、さらにこの研究を進め、歯肉線維芽細胞のカルシウムイオンチャンネルの同定と、薬剤性歯肉増殖症におけるカルシウムイオンチャンネル及びアポトーシスの関連性について解明していきたいと考えている。
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