2002 Fiscal Year Annual Research Report
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13771341
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
池田 壽文 東京理科大学, 基礎工学部・生物工学科, 助手 (70322493)
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Keywords | 一塩基多型 / ペプチド核酸 / 蛍光プローブ / モレキュラービーコン |
Research Abstract |
本申請者は、特許出願中の「効率よく機能性ペプチド核酸(PNA)を合成する技術」を基にして、新規な機能性PNAモノマーユニットを設計・合成し、この2年間「一塩基多型を認識しうるプローブ」の開発を行った。 初年度は、新規光機能性PNAモノマーの設計とその合成手法の開発を行い、新たに開発したPNA合成技術を、PCT出願(2件)・特別出願(1件)することに成功した。 今年度は、(1)モレキュラービーコンPNAの最適化と(2)SNPs認識能について検討した。まず、モレキュラービーコンPNAのステムループ構造に及ぼすpHの影響について調べたところ、pH8付近で光応答するようになった。また、PNAの濃度は10μMだと充分な光応答をせず、100μMは必要であることが判明した。また、モレキュラービーコンPNAに対する標的DNAの相対的濃度を変えたところ、1当量までは発光強度が徐々に増大したが、それ以上になっても強度は変わらなかった。このことから、モレキュラービーコンPNAは標的遺伝子を正確に1:1で認識したことが判明した。次に、PNAオリゴマーを用いて一塩基多型に関する実験を行った。完全マッチの場合、37度のTm値を示したが、一塩基ミスマッチの場合は、Tm値を測定できなかった。以上の結果から、PNAはDNAに代わるSNPsの検索ツールになりうることが証明できた。 当初予定の研究実施計画を遂行できた。さらに、これに付随して、論文5報と工業所有権出願5件を達成できた。これらの結果及び実績は、今回のテーマでもある「一塩基多型を認識する光機能性オリゴPNAの設計」をさらに発展させる上で重要な役割を果たすとともに、今後のバイオテクノロジーに応用可能なツールの基盤になるものとして、多方面に影響を与えるものと確信している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ikeda, H., Nakamura, Y., Saito, I.: "Synthesis and characterization of naphthalimide-containing peptide nucleic acid"Tetrahedron Lett.. 43. 5525-5528 (2002)
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[Publications] Ikeda, H., Tonosaki, M., Sugiyama, A., Tashiro, F., Nakamura, Y.: "Development of novel whole-mount in situ hybridization (WISH)"Nucleic Acids Suppl.. 2. 43-44 (2002)
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[Publications] Kitagawa, F., Ohori, H., Ikeda, H., Fujimori, F., Murakami, Y., Nakamura, Y.: "Design of a molecular beacon PNA"Nucleic Acids Suppl.. 2. 143-144 (2002)
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[Publications] Fujimori, F., Kitagawa, F., Abe, Y, Ohori, Y., Kiyota, R., Ikeda, H., Nakamura, Y., Murakami, Y.: "Application of Peptide Nucleic Acid (PNA) for detection of transcription factors binding probes"Nucleic Acids Suppl.. 2. 69-70 (2002)
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[Publications] Murai, O., Ikeda H., Nakamura, Y.: "Stereo-and Regioselective Photocycloaddition of Coumarin and Thymine Derivatives using Molecular Recognition Catalyst"Heterocyclic Communications. 8. 215-220 (2002)
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[Publications] Uchida, T., Takamiya, M., Takahashi, M., Miyashita, H., Ikeda H., Terada, T., Matsuo, Y., Shirouzu, M., Yokoyama, S., Fujimori, F., Hunter, T.: "Pin1 and Par14 Peptidyl Prolyl Isomerase Inhibitors Block Cell Proliferation"Chemistry & Biology. 10. 15-24 (2003)