2001 Fiscal Year Annual Research Report
コンビナトリアルアプローチによる人工加水分解酵素の開発
Project/Area Number |
13771347
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
日置 英彰 徳島文理大学, 薬学部, 助教授 (00208737)
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Keywords | カリックスアレーン / コンビナトリアルライブラリー / ホストゲスト化学 / 分子認識 |
Research Abstract |
ベンゼン環が4個連なったカリックス[4]アレーンの誘導体は種々のゲスト分子との結合能が盛んに研究されている化合物群である。筆者はこれまでにカリックス[4]アレーンを種々のペプチドで修飾した数千から数万種類からなるライブラリーの構築法を確立している。本研究課題は,カリックスアレーンを基盤としたペプチドライブラリーを用いて,酵素類似機能を有する分子を開発することを目的としている。 エステル加水分解酵素の開発を目指し,本年度はまず,水溶性のペプチドカリックスアレーンライブラリーの合成を検討した。カリックスアレーンのlower rimには水溶性の増大を期待し,ポリエチレングリコールユニットを固相樹脂へ繋げるリンカーとして導入した。つづいてupper rimに,基質結合部位となるペプチド誘導体を結合させるための官能基の導入を検討した。シアノ基はいろいろな官能基に容易に変換できるので,種々の反応条件によるカリックスアレーンのシアノ化を検討し,最適条件を見いだした。さらにシアノ基を還元してアミノメチル基に変換後,生成したアミノ基を保護し,最後にリンカーの末端をカルポン酸へ導いた。このものをアミノメチル化した固相樹脂につなげ,コア化合物の合成を完了した。来年度はスプリット合成によって数万種類からなるペプチドライブラリーを合成する予定である。 現在はスクリーニングに必要な,基質の加水分解の遷移状態アナログとなるりん酸エステルを有するペプチド誘導体の合成を固相合成法によって行なっている。
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Research Products
(1 results)