2002 Fiscal Year Annual Research Report
神経栄養因子によって発現誘導される転写促進因子TIS11の転写制御と核内輸送機構
Project/Area Number |
13771393
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
村田 富保 名城大学, 薬学部, 助手 (80285189)
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Keywords | TIS11 / 初期応答遺伝子 / 神経成長因子 / 転写因子 / 核内移行シグナル / 核外移行シグナル / TIS11結合蛋白質 |
Research Abstract |
これまでに神経成長因子(NGF)によって誘導される初期応答遺伝子として転写因子やサイトカイン類などをコードする遺伝子が報告されているが,申請者らはホルボールエステル(TPA)で誘導されることが知られているTIS(TPA-Induced Sequences)遺伝子群の一つであるTIS11もNGF刺激時の初期応答遺伝子の一つであることを報告している.さらに,申請者は,TIS11遺伝子の翻訳産物であるTIS11蛋白質の機能解析についても研究を進め,ごく最近,TIS11蛋白質が基本転写活性を増大させる転写促進因子であることを報告している.そこで,TIS11蛋白質は,核内へ移行して,はじめて転写調節機能を発揮することから,本研究では,TIS11の核-細胞質間輸送機構の解析を行い,TIS11が核と細胞質間をシャトルしていることを見い出した.さらに,TIS11が核-細胞質間をシャトルする場合に,TIS11の一次構造にて核内移行および核外移行に必要となるアミノ酸領域を同定し,各々のシグナル領域における必須アミノ残基を同定した.これらの知見は,TIS11の機能発現と細胞内局在に密接な関連があることを示唆している.そこで,TIS11の生理機能を解明することを目的として,TIS11に特異的に結合する蛋白質の探索を試みたところ,現時点で,TIS11結合蛋白質としてアポトーシス関連蛋白質,ユビキチン関連蛋白質,翻訳開始因子などを同定した.これら3つのTIS11結合蛋白質の発見により,TIS11は多機能性蛋白質であることが想定され,今後,TIS11とTIS11結合蛋白質との結合様式を解析し,TIS11結合蛋白質の機能からTIS11の生理機能を解明したいと考えている.
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Research Products
(1 results)