2001 Fiscal Year Annual Research Report
利用者および介護者が認識する介護保険導入の効果―その構成要素の抽出―
Project/Area Number |
13771462
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小林 亜由美 群馬大学, 医学部, 助手 (20323347)
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Keywords | 介護保険 / 居宅介護サービス / 利用者意識 |
Research Abstract |
本研究は介護保険の居宅介護サービス利用者とその家族にとってのサービス導入効果を知ること、利用者側がとらえているサービス評価を構成している要素を明らかにすると共に効果に影響する要因を明らかにすることを目的とする。本年は、サービス評価を構成する要素と関連する要因の大枠をとらえ、2年目のアンケート調査に向けたアイテムプール作りをすることを目的に、訪問による面接調査を行った。対象は、群馬県O町にて平成13年7月から9月の間に新規の要介護認定を受け、なんらかの居宅介護サービスを利用した本人と家族である。調査内容は、本人の性別、年齢、要介護度、痴呆老人の生活自立度、寝たきり度、主な疾患、サービス開始時期、主介護者の性別、年齢、続柄、家族構成、副介護者の有無、居宅介護サービスを利用するきっかけ、居宅介護サービスを利用していてよかったこと、困ったこと、今後の生活の希望等である。エピソードを想起しやすいように、健康面、心理面、社会・生活面、家族関係、経済面、その他の枠組みに沿い、評価についてはサービスの課程と結果の両方の関係性が明らかになるように尋ねた。 現在までに調査への協力に同意した9ケースへの面接調査を実施し、以下の結果を得た。健康面では、通所や訪問によるリハビリテーションの利用でADLの改善が見られたと答えた人が多かった。福祉用具の利用や住宅改修による手すりの設置により、トイレや入浴など利用者本人が人の手を借りずにできることが広がり、介護者の介護負担軽減につながっていた。また、健康・身体面での改善が意欲やうれしさといった心理面への影響をもたらしていた。通所リハビリテーション・通所介護では、近所の友人やとの交流が精神的な活性化をもたらしていた。また、どのサービスにおいても、サービス提供者との交流、会話が楽しいという意見が聞かれた。
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