2001 Fiscal Year Annual Research Report
在宅酸素療法実施者の増悪予防を目的とした日常生活評価システムの開発と利用効果
Project/Area Number |
13771493
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
亀井 智子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (80238443)
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Keywords | 在宅酸素療法 / 急性増悪 / 遠隔看護 |
Research Abstract |
在宅酸素療法実施者の在宅療養生活の中断理由には再入院が最も多く、そのうち約8割は上気道感染による呼吸不全急性増悪によるものである。そのためHOT実施者の家庭での療養状態、および呼吸状態を的確に評価でき、増悪兆候を早期にとらえるツールの必要性は高い。 本研究の目的は、1)HOT実施者が急性増悪に至る初期兆候を明確化すること、2)増悪兆候を早期にとらえるための観察(質問)項目と回答項目を設定し、対象者宅の遠隔地において療養を支援する「遠隔看護支援システム(PAX-HOT Management System)」を開発することである。 今年度は、在宅酸素療法実施者37名の過去の急性増悪に至る経過等の分析、および文献検討にもとづき、増悪初期に対象者がとらえ得る兆候を明確化した。 それをもとに、最終的には息切れの程度・食欲の度合い・浮腫(むくみ)の有無と程度、酸素飽和度値、ピークフロー値等18項目の質問項目を設定し、各々の質問への回答とその選択肢を作成した。 回答の形式は、質問項目に従って、対象者が日々の呼吸、および身体状態を自己評価しながらパネルにタッチする方法を開発した。遠隔看護支援システムの構成は、クライアント側に日立社製FLORAを、研究室内のモニターセンターにはサーバを設置し、クライアントはサーバにアクセスして質問項目の配布を受け、最終項目への回答後に自動送信するものとした。サーバ側では対象者別にデータを蓄積・保存し、個別に増悪傾向の有無を解析できる仕組みを作成した。今後、試用を重ね、効果の評価に向けた検討を行う。
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Research Products
(1 results)