2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13771523
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
平田 弘美 福島県立医科大学, 看護学部, 助手 (00332932)
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Keywords | 攻撃的行動 / 痴呆老人 / 老人施設 |
Research Abstract |
老人施設において、痴呆患者による攻撃的行動の発生原因の追及およびその行動に対する効果的な看護介入について検討することを目的に、東京都のある病院の老人性痴呆疾患専門病棟にてデータ収集を行った。その内容としては、痴呆患者が攻撃的行動を起こした時に、それに対応した看護者・介護者にそのときの状況、攻撃的行動の引き金となったと思われる原因、どのように対処したか、そのとき看護者・介護者はどう感じたのか、記載者氏名などを記述してもらった。記録物に記載されていないことで情報が必要なときは、その記載者にインタビューし情報を補足し、患者疾患名、内服薬などの情報は、患者カルテより収集した。各事例についてRyden Aggressive Scaleを参考に身体的・言語的・性的攻撃的行動の分類に分け、その頻度、行動の多く発生する時間帯、原因、対処の仕方などを整理し、統計的に分析するためコンピューターに入力した。結果については現在分析中であるが、インタビューを行った中で看護者・介護者の意見を簡単にまとめると、攻撃的行動は日常生活援助中(寝衣交換、食事介助、入浴介助など)で起こることが多く、そういう行動をとるという患者は、多数というよりはある一部の限られた患者であった。そして、それは日常茶飯事のように起こっており、看護者・介護者たちは特にその行動を問題としてはとらえておらず、記録に残しているのもほんの一部のようであった。 今後、今までに収集したデータを整理し、分析をすすめると共に、他の施設でもデータ収集を行う予定で現在準備を行っている。それらをまとめ、平成14年度11月に開催される第7回日本老年看護学会に発表する予定である。
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