2001 Fiscal Year Annual Research Report
小手術を受ける子どもを支える家族の認識と家族への看護援助
Project/Area Number |
13771527
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
岡本 幸江 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助手 (70305811)
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Keywords | 小手術 / 家族の認識 / 幼児後期 / 看護援助 |
Research Abstract |
1.予備調査:文献検討により作成したインタビューガイドと観察場面を用いて、小手術のために入院した子どもの家族で研究趣旨に同意を得られた家族4名(父親又は母親)に参加観察とインタビューを行った。その結果、家族の子どもの捉え方や関わりは、家族の育児観や術前後での出来事に影響をうけ経過と共に変化することが分かった。付き添いの有無で、家族の子どもの捉え方や関わりに違いが見られた。以上よりインタビューガイドの検討修正を行った。 2.本調査:研究趣旨に同意を得られた小手術を受ける子どもの家族17名(うち付き添い9名)に修正したインタビューガイドを用い半構成のインタビューを行った。この結果家族について以下のことが明らかになった。 入院日:その時々で子どもの状態を確認し、手術に向かえるかどうか予測を立てていた。子どもが環境に適応できるように関わり、子どもと一緒に過ごせるよう家族内で調整していた。一方、手術について予測できず、子どもへの説明や術後の対応について見出せていなかった。 手術日:術前の子どもの不機嫌さには対応できるが、処置や術後の子どもの苦痛や反応から欲求を読み取れず対応に苦慮し戸惑い、緊張や心細さを感じていた。苦痛を軽減できなくても子どもの傍に居ることを望んでいた。子どもに家族の辛い気持ちを見せないようにコントロールしていた。 退院日:子どもが乗り越えられたことを実感し誉めていた。身体状況の把握に努め、医療者に退院後の生活について確認していた。 退院後:術前後での子どもの変化を読み取り、子どもの反応を受け止めることを大事にしていた。 付き添い環境の違いで子どもの成長の捉えや関わりに違いが見られた。今後分析を進めたい。 3.今後:さらに分析を進め、家族への看護援助を明らかにする。手術に関わる小児看護者に、家族が必要とする援助についての認識や重点を置く家族への援助について調査していきたい。
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