2001 Fiscal Year Annual Research Report
癌性疼痛をもつ子どもの睡眠導入への援助方法の開発 -代替的療法(Alternative Therapies)を用いて-
Project/Area Number |
13771533
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Research Institution | College of Nursing Art and Science, Hyogo |
Principal Investigator |
松林 知美 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (40305701)
|
Keywords | 睡眠 / 癌性疼痛 / 子ども / 緩和ケア |
Research Abstract |
1.文献検討 がんを持つ子どもが夜間スムーズに入眠でき、よりよい睡眠が得られるための看護介入モデルを作成するにあたり文献検討を行った。睡眠や睡眠導入に関連した文献を得るために、「睡眠」、「睡眠導入」、「睡眠障害」、「睡眠儀式」等をキーワードとし、国内文献に関しては、医学中央雑誌を使用し、外国文献に関してはCINAHL、MEDLINEを用いて検索した。研究的に取り組まれた文献の他に、現在の動向や考え方を知るために、総説や解説的な文献や事例報告からも検討を行った。その結果(1)睡眠の科学的メカニズムと小児の特殊性、(2)癌を持つ子どもの不眠の原因、(3)睡眠と代替的療法、(4)睡眠導入の看護技術、(5)睡眠の評価ツール、(6)子どもの睡眠儀式、(7)がんを持つ子どもの睡眠導入薬の実態、の7点に分類しまとめている段階である。 2.睡眠導入時のケアの分析 がんを持つ子の不眠の実態を明らかにし、看護師がその状況をどのように捉え、どのように介入されているか、どこにどのような問題があるのかを明らかにすることを目的に、先行研究「癌性疼痛のある子どもの痛み緩和ケアの実態把握と看護介入方法の開発」で得られたデータを用いて、子どもの状況や睡眠導入時に中心に行われていたケアの状況から、睡眠導入を有効に行うことのできない要因・因子を抽出し、どのように問題であるのかを分析した。その結果、(1)痛みを取りきらないで非薬物療法で対応しようとしている。(2)夜間の睡眠のために昼間の痛みを我慢させている。(3)計画的でなく勤務の状況等で散発的に行っており、個人の技量に任せられている。(4)眠れているかどうかを痛みの判断に用いている。(5)意識レベルを落とすことで痛みを取るという考え方がある。という点が明らかになった。 これら2つの側面から、現在「小児看護学会誌」に投稿準備中である。
|