2001 Fiscal Year Annual Research Report
C型慢性肝疾患患者の生活の調整とそれに伴う思いに関する研究
Project/Area Number |
13771535
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
浅井 さおり 神戸市看護大学, 看護学部, 助手 (20326317)
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Keywords | C型慢性肝炎 / 肝硬変 / 生活 / 思い / セルフケア |
Research Abstract |
平成13年度は、C型肝炎、肝硬変と診断を受けた外来通院中の患者5名に計7回インタビューを行った。対象者の診断名は慢性肝炎4名肝硬変1名、性別は男性1名女性4名で年齢は42〜78歳だった。 現在グランデツドセオリーアプローチに準じて、インタビューと同時進行でデータ分析中である。現時点で抽出された主なコードを以下に示す。括弧内のコードはコード集約途中の段階のものであり、引き続きデータ収集と分析を進めさらに推考する予定である。 1.生活の調整について 決まったメニューの朝食を取る、作業時間を決めるなどの「毎日くり返す具体的な行動」、野菜を多くとる、無理しない程度に働くなどの「常に意識している行動」、楽しむ、家族に感謝する、肝臓が悪いことを自分にいい聞かせるなどの「気持ちの持ちかた」、また、健康時の生活習慣を続ける「行動の工夫をしない」という大きく4つの調整がみられた。具体的な調整方法には自分ひとりで行うものと他者の協力を伴うものがあり、また、食生活の改善など自分自身に向けた行動と、他者への感染予防などの他者へ向けた行動がみられた。 2.調整に伴う思い なぜウイルスに感染したのか、癌になる不安、効果的な治療が受けられない現状へのいらだち、自分ではどうにもできない、少しでもよくなるために努力したいなどの「病気への思い」、悔いを残したくない、自分を大切にしたいなどの「生活への思い」がみられた。 3.その他 生活の現状に対する全体的な捉えは、調整を伴うかどうかに関わらず「普通」「困ったことはない」と肯定的に捉える者が多かった。生活での困難をC型慢性肝炎や肝硬変よりも加齢と関連させて解釈する者も多かった。
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