2001 Fiscal Year Annual Research Report
異常妊娠により入院した妊婦のパートナーに対するケア・プログラムの開発
Project/Area Number |
13771549
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing |
Principal Investigator |
新川 治子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助手 (90330711)
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Keywords | 異常妊娠 / パートナー / ケア・プログラム |
Research Abstract |
本年度は、広島市内2施設の協力を得て、妊娠期に入院した妊婦とそのパートナーへのケアを実践している21名の看護者に対する半構成的な面接調査を実施した。 1.対象者の背景:面接の承諾の得られた対象者は、婦長1名、主任1名を含む21名で、25歳から53歳(平均32.9歳)、臨床経験は3年から28年(平均10.6年)で、うち産科の経験は0.5年から16年(平均7.4年)であった。職種は、助産師17名、看護師4名であった。対象者の所属する施設はいずれも私立病院で年間分娩数は400から500件であり、異常妊娠妊婦が常時1名から7名入院していた。主な異常妊娠による入院は、妊娠後期の切迫早産、軽度の妊娠中毒症、前置胎盤、悪阻などであり、どちらの施設も原則として32週以前の出産に関しては母体搬送が行われていた。看護体制は、A病院(産婦人科病棟)はチームナーシング、B病院(混合病棟)はプライマリーナーシングであった。 2.「効果的であったと判断されたケア」:パートナーに対するケアとして提供されていたものには、父親としての意識を高めたり、可能な限り声をかけコミュニケーションを密にするといった「積極的な関わり」と、夫婦だけの空間を作ったり、要請があった時にのみ介入するといった「見守るような関わり」があった。しかし、多くの看護者は平均約2週間の入院期間中にパートナーには1,2回しか会うことができないこともあり、その効果を評価することはできていなかった。 3.課題:現在、面接調査の結果の分析と平行して、ケア・プログラムの作成に着手している。本年度の調査より、効果的であることが予測されるケアの内容については明らかになったので、ケアの効果を評価する指標をどのようにケア・プログラムの中に設定するかということについて、今後検討する予定である。
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