2001 Fiscal Year Annual Research Report
スラップスピードスケートの力学的な合理性に関するバイオメカニクス的研究
Project/Area Number |
13780019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
結城 匡啓 信州大学, 教育学部, 助教授 (90302398)
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Keywords | バイオメカニクス / スラップスケート / 滑走技術 / トライポロジー / 力学的エネルギー |
Research Abstract |
1.研究の目的と本年度の課題 本研究では,既に開発した(前回科研費奨励研究(A))スケートブレードに作用する3分力が計測できるセンサー内臓スラップを一流選手に履かせて滑走させ,3次元画像分析,氷の滑走痕の定量化および筋電図計測を併用することにより,スラップスピードスケートの合理的要因を力学的・解剖学的観点から明らかにすることを目的とし,本年度は以下に示す研究課題を設定した. 研究課題:センサー内臓スラップスケートを用いてスラップ滑走と従来の滑走動作をバイオメカニクス的手法および氷の滑走痕の定量化手法により比較し,スラップの力学的合理性を検討する. 2.得られた知見 ・氷を砕くことによるパワー損失が,オランダの先行研究で報告されている総パワー損失54Wに対する比率1.5%(0.84W)よりも大きい可能性が示された. ・スラップスケートの滑走動作にみられる合理性,すなわちキック動作時の下腿の後傾が小さく重心の前方への移動が大きくなることは,従来の踵の挙上しないスケートで生じていたキック終了時の氷へのブレーキが小さくなることによると考えられた. ・スラップスケートの合理性は,「キック終了時にブレードが氷を削るエネルギーが減少することにより,スケーターから氷へのエネルギー伝達効率が改善されることにある」という仮説を提唱するに至った(解説論文,トライボロジスト,第47巻第2号). 3.今後の課題 スケートブレードを含む身体セグメント間の力学的エネルギーの流れを検討することにより,本年度提唱した仮説を証明する.
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Research Products
(1 results)