2001 Fiscal Year Annual Research Report
スポーツ系NPO法人の雇用創出とその社会的効果に関する研究
Project/Area Number |
13780021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
水上 博司 三重大学, 教育学部, 助教授 (90242924)
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Keywords | スポーツNPO / 雇用創出 / スポーツ組織 / スポーツ団体 |
Research Abstract |
本年度は、スポーツ系NPO法人の申請及び認証状況について、内閣府・都道府県のホームページ等を活用し、スポーツ系NPO法人の認証数を毎月調査した。その結果、2002年3月1日現在、458団体である。これは2000年12月の122団体から約1年4ヶ月で大幅に増加していることを示している。こうした急増の社会的背景には、どのような要因が考えられるのか、また、NPO法人格取得の理由及びその社会的意義について、本年度は重点的にインタビュー形式による基礎調査を行った。基礎調査は、予め設定した「スポーツ実践型」「スポーツ事業型」「スポーツ支援型」のスポーツ系NPO法人から数団体を選出し、NPO法人設立に中心的に関わった人を対象にインタビュー調査を行った。その結果、スポーツ系NPO法人が、既存のスポーツ関連団体やスポーツ振興の体制にとらわれない自由な意思で設立を目指していること。また、既成のスポーツ振興体制に対して、民主的改良を求めていこうとする意思をもっていること。さらに、スポーツ振興の社会的使命感が強く、行政やスポーツ関連団体との協働の必要性を求めていること。それぞれのスポーツ系NPO法人が自立的な組織を目指して、組織内的な整備の過渡期にあることがわかった。 一方、スポーツ系NPO法人の財源規模は、スポーツ以外の領域のNPO法人と比べて財源規模が小さく、各団体とも財源開発の手法を模索している現状にある。そうした財源の安定的な確保の延長線上に雇用創出の可能性が明からとなった。また、雇用する場合の人材の資質及び能力は、財源開発に優れた人的資源が明らかとなった。
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