2001 Fiscal Year Annual Research Report
成長期から成熟期にかけての身体活動レベルとラット骨格筋機能の関連性について
Project/Area Number |
13780032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | International Budo University |
Principal Investigator |
刈谷 文彦 国際武道大学, 体育学部, 助手 (60316817)
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Keywords | 自発運動 / 骨格筋 / ラット / 筋線維タイプ / ミオシン重鎖アイソフォーム |
Research Abstract |
本研究は成長期〜成熟期にかけての自発運動がラット骨格筋の形態・機能的特性に及ぼす影響について検討した。 4週齢のSD系雄ラットを1週間の予備飼育の後、無作為に安静(SC)群と自発運動(VA)群の2群に分け30週間個別飼育した。実験期間終了後、ラットを麻酔下で屠殺し、ヒラメ筋及び足底筋を摘出した。摘出筋の湿重量を測定した後、それらを直ちに-80℃のディープフリーザー内に凍結保存した。その後、筋線維タイプ別の横断面積(CSA)及びミオシン重鎖(MHC)アイソフォーム組成の分析を行った。 ラットの自発運動量は,その成熟過程に伴い変化した。すなわち,精力的な身体活動期を含む自発運動開始1〜10週目における1日当たりの平均自発走行距離は2456±1421mであったのに対し、11週目〜30週目までのその値は551±209mと著しく減少した。また、実験終了後の体重は、両群間に有意な差は認められなかった。しかし、VA群の足底筋の筋湿重量(体重当たりの相対値)は、SC群に比べ有意な高値を示した。CSAに関しては、VA群の足底筋type IIx及びIIb線維がSC群の値に比べ有意な高値を示し、MHCアイソフォーム組成では、足底筋のtype IIbにおいてVA群の値がSC群に比べ有意な低値を、type IIxでは有意な高値を示した。type IIa及びtype I線維のCSAは11週目〜30週目の自発運動量と高い相関(type IIa : r=0.857,P<0.05,type I : r=0.925,P<0.01)が認められ,MHCアイソフォーム組成においても、同様の傾向が認められた。これらの結果から、身体活動量の低下抑制が、骨格筋の、特に速筋中の遅筋線維及び速筋線維の一部において、その形態や機能の維持に重要な要因であることが示唆された。
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