2001 Fiscal Year Annual Research Report
行動変容技法を活用したインターネットによる身体活動促進プログラムの有効性
Project/Area Number |
13780045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
山口 幸生 福岡大学, スポーツ科学部, 講師 (90230375)
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Keywords | 行動変容技法 / インターネット / 身体活動 |
Research Abstract |
本研究は、生活習慣改善の方法として有効性が確かめられている行動変容技法を活用し、インターネット通した身体活動促進プログラムを開発して、その有効性を検討することを目的としていた。 平成13年度は、過去に開発し試験的検討を行っているインターネットプログラムに大幅な修正を加え、新たに地域住民を対象として予備的検討を行った。 まず、プログラムへの参加者を募集するため、平成13年9月1日付けのT市報上での広報を行った。その結果、4名の申し込みがあった(途中脱落1名)。その後、10月1日より教室を開始し、11月末まで、2ヶ月計6回のやりとりを行った。おおよその手順は以下の通りである。 ホームページで受付-画面上で問診解答-(受付メール)-第1回課題実施-(アドバイスメール)-第2回-(アドバイスメール)-第3回-(アドバイスメール)-第4回-(アドバイスメール)-画面上で最終問診解答 ホームページの内容は、(1)知識(参加目的・準備性などにより内容は異なる)、(2)スキルアップ課題(目標設定、行動契約、達成度評価、実践障害への対処、メリットの確認)、(3)歩数・運動消費カロリー記録-グラフ作成、(4)掲示板、(5)Q&A、(6)健康づくりリンク集、というものであった。 配布した、一次元加速度センサーを指標として、プログラム参加による運動消費カロリーの変化をみてみると、1名の身体活動量は増加傾向にあり、2名には維持傾向がみられた。もう1名は開始から6週目まで増加傾向が見られたが、終了時には元に戻っていた。前後の問診から、運動への準備性は2名が関心期(関心はあるが運動してない)から実行期(週2回以上定期的に行っている)へと、1名は準備期(定期的ではないが時々やっている)から実行期へと変化し、1名は開始時より維持期で変わらなかった。参加者のプログラムに対する評価をみると、1)わかりやすさ(5点中平均3.5点)、2)内容量(平均2.5点)、3)記入量(平均2.8点)、4)テキスト有効性(平均3点)、5)アドバイス有効性(平均3.5点)、6)総合評価(10点中平均5.3点)となっていた。 これらの予備的検討の結果、研究で用いたプログラムは身体活動量の向上に有効であることが示唆された。また、行動変容技法を活用したスキルアップ課題を、よりわかりやすくする必要があることが明らかになった。 平成14年度は、問題点を改善した上で、当初の予定通り、参加者200名程度の大規模な介入研究を行う予定である。すでに関東・九州の企業4社にプログラム参加へのリクルート活動を行っている段階である。
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