2001 Fiscal Year Annual Research Report
マルチメディア学習システムにおける映像と音声の適切な提示速度に関する研究
Project/Area Number |
13780129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Takamatsu National College of Technology |
Principal Investigator |
重田 和弘 高松工業高等専門学校, 電気情報工学科, 講師 (70332070)
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Keywords | マルチメディア / アニメーション / 三次元コンピュータグラフイックス / 学習教材 / 立体ディスプレイ |
Research Abstract |
マルチメディア学習教材は、各学習者の好みに応じた適切な速度でアニメーションを提示すれば、内容が理解しやすく、使いやすいものになると考えられる。このような学習システムの実現を目指して、以下の二つの場合について、適切な映像提亦速度を測定し、その推定手法を検討した。 1.三次元コンピュータグラフィックス(CG)で作成した立体図形を回転提示する場合 電子図鑑への適用を目的として、トランジスタやICなどの電子部品をCGで作成し、これらを回転提示するときの適切な回転速度を実験により測定した。その結果、適切な速度は、個人差が非常に大きいが、異なる図形間でも相関は高いことがわかった。そして、例えば立方体など、少数の幾何図形に対して好みの速度がわかれば、回帰直線による予測式を用いて、他の多くの図形に対する週切な速度を、各学習者ごとに求められることを明らかにした。また、立体ディスプレイを用いて提亦するときは、従来の平面ディスプレイを用いて提不するときよりも、速い速度で提示した方が良いことも明らかにした。 2.電子回路の学習教材を提示する場合 電子回路の学習を対象に、FTE回路から等価回路を求める方法を理解させる学習教材を作成した。この教材で使用した幾つかの異なるアニメーションについて、適切なアニメーションの映像変化速度を測定した。その結果、図形の水平移動など、映像の変化が類似しているアニメーションの間では、高い相関があったが、大きく異なるアニメーションの間では、相関が低い場合があることがわかった。これより、類似したアニメーションでは、回転提示の場合と同様に、回帰直線を用いた推定が可能であるが、大きく異存る場合には、別の方法で推定する必要があることが確認できた。
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